松久外吉のチラ裏

主に自分の趣味についてひっそりと書きます

 WATCH (Apple Watch) について思うこと

 Apple Watch(アップル)について今思ってることをだらだらと書き殴ってみる。


 ネットでは否定的な意見が多い。

  1. デザインがパッとしない。円形の方が時計らしくてカッコイイ。
  2. 機能のほとんどがiPhoneでできる。
  3. バッテリが18時間しか保たない。
  4. その割に高い。
  5. スマホの時計があるから腕時計をしなくなった人が多い。
  6. スマートデバイスは技術的にすぐに陳腐化しそう。

否定的な意見は、それはそれでごもっともなんだけど、別な見方や可能性もあると思う、と言いたい。Apple信者としては、やっぱ擁護したくなっちゃうので(笑)。


デザインがパッとしない。円形の方が時計らしくてカッコイイ

 本当にそうだろうか。Apple製品は実際に手にとって触ってみないと良さが分からないので、判断はまだ早いと思う。特にネットの画像だけでは分からない。

H「あと、ウチの雑誌で書いてもらっている時計ジャーナリストの話ではケースのクオリティがすごく高いと。へたすると、ちょっとした高級な機械式の時計よりもいいんじゃないかって。エレクトロニクスのメーカーがやるレベルじゃない感じがするね」

O「時計においてケースのクオリティが値段を左右するのは、機能というよりも装飾的な意味合いで?」

H「もちろんそれもある。高級品だから、触ったときの質感とか、見たときのきれいさは大事。肌触りや手に着けたときのバランスもね。ひとことでいうと磨きや精度といった仕上げ工程の差かな。さっきの時計ジャーナリストの人によると、アップルがクオリティの底上げをしてしまったので今後は高級時計メーカーも相当頑張りを求められるんじゃないかと。本当にそうかもね」

スマートウォッチを出すなら、すでにユーザーの腕にある腕時計を外してもらわなければならないし。そのためにはみすぼらしくてはダメ。また、円形でないデザインは、慣れてきたら逆に良く感じるかもしれない。初めてiPhoneが発表されたとき、「あれで電話をする姿は奇妙だ」という意見もあったが、今やすっかり馴染んでしまった。


機能のほとんどがiPhoneでできる

 異なる使い勝手が異なる利用シーンを生み出す。特に、より手軽になるとき。

 インターネットでは「Apple Watchでやることの多くはiPhoneでもできる(だから、Apple Watchのすごさが分からない)」という声をいくつか見かけた。だが、そういう人たちは、iPhoneに代表されるスマートフォンでやることの多くも、すでにパソコンで実現していた、ということを忘れてしまっているのではないだろうか。

 こうした新しい領域を切り開いていく製品を、既存の製品の延長線上で考えてしまうと、iPhoneが登場したときに「電話として使いにくい」「ボタンがないので売れない」と考えてしまったのと同じ落とし穴にはまってしまうかもしれません。当時、さまざまな理由をつけて「なぜiPhoneは売れないか」を語った評論家たちが、その後どのように手のひら返しをしたかを記憶している読者も多いことでしょう。

特に、日本ではサービス開始や普及に時間がかかりそうだけど、Apple PayやHomeKitによるIoTとの連携が普及すれば、もっと魅力が増すだろう。初代iMacがUSBの普及を後押ししたように、Apple WatchがIoTの普及を後押ししてくれるといいなぁ。

 そうした中で「お金も身分証明書も入館証も航空券などのチケット類も家やクルマの鍵も家電などのリモコン類なども、いずれはこれ(iPhoneをはじめとするウェアラブル端末)に収斂されていくはず」「(スマートフォンではなく)ウェアラブル端末がユーザーと周りの物理的環境(Internet of Things)との接点になる」「この接点となるデバイスをまずは身に付けてもらわないと話が始まらないので、そのためにAppleはファッションアイテムとして売り込むことに力を入れている」などとするBen Thompson(Stratechery)の指摘は考えさせられる点が多かった。


バッテリが18時間しか保たない

 時計と考えると残念だけど、実用上はそれほど困らないんじゃないかな。iPhoneも毎日充電して使ってるワケだし。とはいえ、iPhoneにしてもそうだけど、もう少しバッテリに余裕があると精神衛生上いいんだけど。特にIngressやってると辛いです。Apple Watchが楽しくて、つい弄りすぎると帰宅まで保たないかも。その辺に気を使うようではユーザー体験としては、どうかなぁ。あ、あまり擁護できてない…。orz


その割に高い

 機能は大人しいけど、その分、ユーザー体験やモノとしての作りの良さで頑張ってるんじゃないかと思う。ユーザー体験は「多機能」や「高性能」とは別な話だし。まあ、Apple製品ではいつものこと。最初はちょっと割高に感じるけど、使ってみると大多数の人には満足度が高いってパティーン。


スマホの時計があるから腕時計をしなくなった人が多い
 それを裏付ける調査↓。

減ってるねぇ…。

手首を巡る争い

 時計メーカーの人は、「腕は一等地」だといいます。肌身離さず持ち歩くものを身に付けるのに、腕は最適な場所だからだそうです。しかし、残念なことに人間の手首は右手と左手に1つずつしかありません。この一等地を巡って、スマートウォッチは激しい競争を繰り広げることになるわけです。

 腕にはすでに腕時計をしている人がいます。その時計を押しのけて、一等地を手に入れることができるのでしょうか。また昨今は、スマートフォンを持ち歩くようになったことで、腕時計をしなくなった人も多いと思います。そうした人たち、腕にスマートウォッチをしてもらうためには、特別な理由が必要でしょう。

 確かに、手首って視覚情報を表示するウェラブル・デバイスを配置する場所としては最も優良な場所(の1つ?)って気はする。腕を上げるだけでサクっと見ることができるし、メガネ型のように、人間にとって重要なコミュニケーションツールでもある「顔」に異物を装着するという重大な決断を、ユーザーはする必要がない(眼鏡とまったく同じならまだ抵抗感は無いだろうけど)。自分も移動中は腕時計がないと落ち着かない。とっさに時間を知りたいときに、スマホを取り出すのはまどろっこしい。まさに懐中時計から腕時計への変化を、今度は時間を知るだけでなく、他のスマホ的機能でも起こそうとしているのかもしれない。それによって、腕に巻く煩わしさをApple Watchの魅力が上回れば、この問題を乗り越えられるのではないだろうか。まあ、自分は自宅や職場では腕時計を外してたりするのだがw。


スマートデバイスは技術的にすぐに陳腐化しそう

 バッテリはヘタったら交換してもらえそう。だた、交換部品の長期保有など、腕時計に相応しい長期間のサポートをAppleがしてくれるかどうか、ということは懸念してる。


 ところで今回のApple Watchでの挑戦は、文化的な挑戦でもあるとAppleは捉えているのではないだろうか。

時計と電話は違うと Jony Ive

しかし時計にとりかかるについては不安がなかったわけではなかった。「電話のときは違いました。最初の iPhone にとりかかったとき、みんなは当時使っていた携帯電話が嫌いで嫌いでたまりませんでした。しかし時計は違います。私たちグループのみんなが時計は好きなのです。ですから時計を検討するときは、いままでの時計に大きな敬意を払っているのです。」

時計を復権させる

頭を振りながら Ive はいう。「3年もの間こんなことをやっていたなんて信じられないことです。」 彼は時計が辿った軌跡を説明する。プラハ旧市街広場の天文時計から皇室の所有する時計へ、軍隊のクロノメーターへ、そしてほんの20世紀初頭になってやっと時計が手首へと至ったそんな軌跡について・・・。「信じられないほどパワフルなテクノロジーをもっとも身近でパーソナルなものにするため如何にひとびとが苦闘してきたか驚くべきものがあります。」 たしかに携帯電話によって時計の力はある程度殺がれはした。しかしその振子を元に戻して復権させたいのだと彼はいう。

少なくとも、時計の歴史と向き合い、時計に敬意を払っているとすれば、腕時計文化についても考察しているはず。だからこそ、品質の高いケースをデザインしたり、「EDITION」なんてモデルも出す訳で。すぐに旧製品が陳腐化するデジタルガジェットと腕時計が融合して起こる問題についても、何かしら考えはあると思う。iMac以降、スペック競争を二の次にしてでもユーザー体験を優先したように、iPodiPhoneによって、音楽業界や携帯電話業界の構造まで変えたように、その問題にどんな「Think Different」を持ち込むのか楽しみにしている。


 Apple Watchは成功するか?巷では盛んに議論されるが、そもそも成功や失敗の定義が曖昧で噛み合ってないと思う。iPhoneの成功があまりにも大き過ぎて、世間はAppleに、Apple Watchの成功を漠然とiPhoneと同じ規模を期待しているのではないだろうか。そんなハイレベルに基準をおいて考えれば、確かに「成功」する可能性は低い。iPod並み盛り上がれば十分成功だと自分は漠然と思ってる。しかし、それでもAppleがWatch事業を継続しなければ、それはAppleが失敗を認めたことになると思う。Appleは、それなりの収益がなければ、結構思い切って事業を中止してしまう。iPhoneiPodを葬ったように、Apple Watchを超えて、Apple Watchを必要としなくなる新しいイノベーションを生み出すまでWatch事業を継続したら、それは成功だと思う。

 まあ、いろいろ纏まりの無いこと書いてきたけど、実は自分にとっても今すぐ必要なものでもないので、初代は様子見する予定w。2〜3世代進んでから買うと思う。店頭での展示が(及び予約受け付けも)もうすぐ始まるけど、最初は混んでるだろうから、少し空いてから見に行ってみたい(ヘタレ)。