松久外吉のチラ裏

主に自分の趣味についてひっそりと書きます

2015年冬アニメ感想(〜3月)

 3月に完結したアニメの感想。上からだいたい好きな順。今までよりもランク分けを厳しめに見直してみた。花江夏樹の主役率は異常。すげーな。


Sランク「自分の人生に影響を与えた!」
 該当なし


Aランク「このアニメ、最高に面白かった!」

 ここ数年以内では最高傑作ではないだろうか。自分的には、ここ数年内でのお気に入りの『Fate/Zero』とも甲乙つけがたい。人間ドラマあり、人生や仕事に関する感慨深いネタもあり、アニヲタ的にニヤリとするネタや爆笑ネタあり盛り沢山。本当に面白かった。


Bランク「とても面白かった!」

 泣けた。絵も美しかった。ただ、力ずくで視聴者を泣かそうとしたのか、ちょっと無理があるかな?と感じた部分も若干。病人を寒空の下に連れて行くなよ。最後のかをりを失う恐怖の克服もしっくり来なかった。

 絵も全体のストーリーもよくできてるんだけど、第2クールに入ってなぜか失速。イナホが無双すぎてハラハラしなくなってしまった。まあ、それでもイナホ無双はそれほど嫌いじゃないけど、コンプレックスとかトラウマとか無さすぎて感情移入しにくい。もっと悩んで欲しかった。スレインにしても、あそこまで突っ走る動機や心理をもっと丁寧に描いて欲しかった。終盤になってぽっと出のクランカインに姫様をさらわれてスレイン実質終了ってのも拍子抜けして残念だった。

 萌えあり、サービスカットあり、笑いあり、それでいてストーリーも安定して面白かった。オタク向け作品としていい意味で開き直ってる。

 前作が5年も前で結構忘れてたけど、あまり困らずに楽しめた。複数のキャラの複数のイベントが同時進行で複雑に絡み合うのが相変わらず面白い。


Cランク「まあまあ面白かった」

 もっと金かけろよ日テレ!映画の宣伝用としか思ってねーだろ!偉大な原作を限られた予算で何とか無難にアニメ化した印象。アニメ化によって加えられるはずの魅力というものがあまり無かった。面白かったけど、それは原作の力があったればこそ。まあ、それでもアニメスタッフは良く頑張ったんじゃないかな?OP曲のコレジャナイ感。
※予算云々はあくまで僕の妄想です。

 悪くないんだけど、イマイチのめり込めなかった。銀子が紅羽を見殺しにしたとか、惚れた腫れたの関係に意外性があったりして、そこは見所なんだろうけど、逆にそこだけ観ると、幾原テイストをトッピングした、ただのメロドラマな気がしてなんか醒めてしまった。もちろん「スキ」や「キス」とは何なのかとか、「透明な嵐」「透明な存在」の意味するところは実に興味深いのだが。そちらにもっと重点を置いて欲しかった。この作品って、もしかして同性愛者への差別問題をテーマにしてる?

 良くも悪くもB級作品。変に期待しすぎずに、気楽に楽しむべき。ストーリーもキャラもサービスシーンも、エンターテインメントとして振り切ろうという姿勢が凄い。

 宗教というもののあり方に対する皮肉めいた描写やストーリーは面白かった。あと、マリアの処女に絡めたエロや下ネタの笑いも面白かった。最後の神とミカエルのブレ方にモヤっとした。この作品のような立ち位置の「神」を描くのは本当に難しそう。

 絵が好き。エリザベスがかわいい。内容は、バトル物としての気持ち良さはあったので、まあまあ楽しめた。「実はこんな切り札があった」「実は魔族だった」的な、隠し設定の開陳でピンチを切り抜ける・物語が展開する部分は不満だった。少なくとも前半で設定を大体説明して、それを主人公側のルールとして、それに則って物語を展開してほしい。そのルールの上で視聴者の予想を裏切ってほしい。だって、そうじゃなきゃ作り手が後出しジャンケン的にどうにでもできるじゃん。そう思っちゃうとどんなピンチでもハラハラできない。まあ、もしかしたらこの2クールは、もっと長いであろう原作の設定の説明部分だったのかもしれないが。悪役側は後出しジャンケンOK

 勢いがあって楽しかった。ただの冴えないサラリーマンの父ちゃんが巻き込まれて有能な軍人になってる設定が笑った。


Dランク 「もっと頑張って欲しかった」

 途中から置いてけぼり。第1期は良かったんだけど、第2期はいろいろ詰め込もうとして、散漫になった印象。第1期で感情移入できた金木が、第2期では出番も減って何考えてるのか分からなくなり、物語がどこを目指しているのかボヤけた。作り手は盛り上がってたようだけど。

 ストーリーがわかりにくすぎる。富野節台詞での説明では把握しきれない。お陰でキャラクターに感情移入もできない。まあ、御大ご本人も認めていらっしゃるようだが。アニメージュの記事についての2ちゃんねるスレのまとめ、というサードソース?で申し訳ない。

月刊アニメージュ2015年4月号
ガンダム Gのレコンギスタ」総監督・富野由悠季 1万字インタビュー 一部

(略)

富野:ええ、徹底的に易しくない作品です。本当はもっと、キャラクターに感情移入できない
といけないのに、一話一話で語るべきことが多すぎて、感情を描写している隙間がなかったん
です。
構造で言えば面白いはずなのに、なんで観ていてこんなに面白くないのか、ということですよ


とにかく詰め込みすぎだったんじゃないかと思う。テレビシリーズで2クールって、御大は初めてじゃないの?尺を見誤ったか?絵はよく動いてた。


Eランク 「別に観なくても構わなかった」

 見事な出オチ作品。懐かしい「テレビまんが」な雰囲気作りは評価する。