松久外吉のチラ裏

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iOS 6のマップが酷いらしい

 iOS 6がリリースされたけど、純正の地図アプリ「マップ」の地図データの品質が酷いらしい。

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最初にAppleがGoogle Mapsから離れると聞いた時に少し不安を感じ、iOS 6 Betaがリリースされた時にリークされた地図を見て嫌な予感がして、正式リリースで不安が現実のものとなった。Appleの常で、こういう風に今までのやり方に大鉈を振るう時は、最初のリリースは結構荒削りで未完成な上に、アメリカ市場を最優先に取り組むので、日本など海外のローカライズ品質が疎かになり勝ち(iBooks Storeとか日本は未だにスッカラカン)。自分はまだiOS 6にはアップグレードしてないけど、この地図の品質はさすがにつらいものがある。これでは、主に自宅で使っているiPadはまだしも、外で使うiPhoneiOS 6にアップグレードできない。Beta版の時はOpen Street Mapを使っていたらしいけど、正式版では日本のまともな地図の会社であるインクリメントP社の地図らしい。それが何でこんな品質?以下、妄想。

 今回、AppleiOS 6のマップをベクタ形式にしたらしい。それ故、iOS 6のデモにあったようなスムーズなズームや地図回転時にテキストを水平に保つことYouTube動画・音量注意)が可能になった。インクリメントPが地図情報をどんな形式・構造のデータベースに蓄えているのか知らないけど、もしかしたら、そのオリジナルの地図データがビットマップのような融通の利かない形式で、(多分Appleが?)作業の省力化のために、画像認識のような方法でAppleのベクタ形式に機械変換したんじゃないかなぁ。そのため、情報が落ちて地図がスカスカになったり、地名が間違っていたりハングルだったりしたんじゃないか?と妄想してる。まあ、ビットマップは言いすぎかもしれないけどAppleの形式と相性悪いんじゃないかと。以上、妄想でした。

 長い目で見たら、ベクタ化など今回のマップの変更は意味のある改革になるんだろうけど、道のりは非常に長い気がする。AppleはJobsの遺言として、正しいと思うことを断固として選択する(はず)の会社で、それがギョーカイ他社やサードパーティに対する酷い仕打ちになることが時々あるけど、今回の思い切った選択は、残念ながらユーザーにも苦痛を強いる結果となっている。今まで、Mac OS 9からOS Xへの移行、フロッピーやFireWireの切捨て、PowerPCからx86への移行なんかも大なり小なりユーザーにストレスを与えてきたように。

 なお、iOSAPIを通じて地図データを利用していたサードパーティ製アプリも自動的に地図が変更されるらしい。Appleも問題を認識して改善していくと思うけど、どの程度の優先順位でいつ改善されるのかは見当もつかない。GoogleiOS用にマップアプリをリリースするという予想もあるので、当面はそっちに期待したい。



 早速、こんな話が↓…。測地系とか言うのが間違ってる?